憩いの場として親しまれる、自然あふれる公園
八郎沼は、明治11 年(1878 年)に開拓使を退職して大野に移住し、同13 年ごろから向野で酪農を始めた伊予国(愛媛県)の士族・山田致人が、牛に水を飲ませるために、池を掘って水を蓄えたのが始まりで、当時は水田の用水としても利用した人工沼でした。
その後、郵便事業を起こし、多くの事業を手掛けた中村長兵衛の所有に移り、その子・長八郎が沼を含めた土地の管理をしていました。
大正時代に入り、長八郎は沼で鯉を飼い、鯉料理で収益を得る目的で周辺の湿地を含めて拡張しましたが、昭和6 年(1931 年)に志し半ばで亡くなります。長八郎が亡くなってから、その名を取って「八郎沼」と呼ばれるようになりました。その後も合資会社が設立され、沼のしゅんせつと拡張、水門の設置など、養魚場として整備をしてきましたが、水量の不足などが原因で、事業は中止され、昭和11 年(1936 年) に会社は解散しました。
八郎沼公園は、昭和50 年(1975 年)から5 カ年計画で整備したものであり、現在は、パークゴルフ場や体験農園なども隣接し、憩いの場として多くの人が訪れます。
早春、こぶしの花が咲き始めると、桜やツツジと続き、緑が映える初夏から秋にかけてはスイレンが咲き誇る八郎沼。秋は紅葉に包まれるなど、四季を通じて親しまれています。
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住所 | 北斗市向野 |
アクセス | 旧大野町市街地から約2km(7分) |
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